
深引粉とは?和菓子の隠れた名脇役
深引粉は、和菓子作りに用いられる特別な粉で、その製法は独特です。まず、蒸したもち米を乾燥させて粗く砕いた道明寺粉を作ります。この道明寺粉を、さらに非常に細かく粉砕する工程が「深引」と呼ばれる理由です。深引粉作りで最も大切なのは、焦げ付かないよう、色が変わらないように注意深く煎ることです。この工程で香ばしさが加わり、食感が軽くなります。熟練の職人の技術が不可欠であり、もち米由来の優しい甘さと、ほのかな香ばしさが特徴です。深引粉は他の材料の風味を損なうことなく、上品な味わいを引き立て、微細な粒子が独特の口溶けの良さを生み出します。手間暇かけて作られる深引粉は、和菓子の美味しさを支える重要な素材の一つです。