
ワキシースターチ:特性と食品への応用
ワキシースターチは、もち種と呼ばれるトウモロコシから採取されるでんぷんです。通常のでんぷんと異なり、その主成分はアミロペクチンという多糖類でほぼ構成されています。このアミロペクチンが豊富であるため、ワキシースターチは独特の性質を持ちます。
加熱すると糊状になりやすく、透明度が高く、強い粘り気を持つことが特徴です。さらに、老化しにくいという利点もあります。老化とは、でんぷんを加熱して糊状にした後、時間経過とともに硬くなったり水分が分離したりする現象を指します。ワキシースターチはこの老化が起こりにくいため、食品の品質を保つ上で非常に役立ちます。
もち種トウモロコシは、アミロペクチンを多く生成するように品種改良されたものです。このトウモロコシから丁寧にでんぷんを抽出し精製することで、高品質なワキシースターチが得られます。この優れた特性から、ワキシースターチはさまざまな食品分野、特に食感や品質が重要視される食品に利用されています。