
和菓子の要、もち粉の魅力と可能性
もち粉は、和菓子作りにおいて欠かせない主要な原料の一つです。その製造方法は、まず、もち米を丁寧に精白することから始まります。精白されたもち米は水に浸し、水分を十分に吸収させた後、石臼や粉砕機で細かく均一に粉砕します。粉砕された米粉は水分が多いため、天日干しや乾燥機で時間をかけて乾燥させ、もち粉特有の滑らかな質感が生まれます。製造元によっては、食感や風味を豊かにするため、うるち米やでんぷんを混ぜることもあります。うるち米を加えることで粘り気を調整し、でんぷんを加えることで透明感を高めたり、軽い食感にしたりする効果が期待できます。もち粉は、大福や団子用には粘り気が強く、柏餅や桜餅用には粘り気が少ないものが使われるなど、用途に応じた種類があります。近年では、もち粉を使ったパンケーキや揚げドーナツなど、新しいレシピも開発されており、和菓子だけでなく洋菓子や様々な料理への応用も広がっています。