
砂糖菓子の宝石、アンゼリカの魅力
アンゼリカは、鎧草という芹科の植物の茎を甘く煮詰めて作る砂糖菓子です。独特の香りと鮮やかな緑色が特徴で、古くから薬草としても用いられてきた鎧草の、爽やかな風味がお菓子作りの世界で重宝されています。製造方法は、鎧草の茎を丁寧に下処理した後、砂糖水でじっくりと煮詰めます。この煮詰める時間や砂糖の加減が、アンゼリカの甘さや食感を左右するため、職人の技量が問われる工程です。表面に砂糖の結晶を浮かび上がらせることで、宝石のような美しさを演出し、甘さをより引き立てます。そのまま食べるのはもちろん、洋菓子の飾りとして、ケーキや焼き菓子、 шоколад などを上品に彩ります。近年では、蕗が代用品として使われることもありますが、鎧草から作られたアンゼリカならではの風味と美しさは格別です。