
お菓子作りの科学:α化とは?和洋菓子の視点から徹底解説
菓子作りにおいて、糊化は非常に大切な役割を担っています。糊化とは、澱粉に水分を加えて加熱することで起こる変化であり、澱粉の構造が変わり、糊のような状態になることを指します。この糊化の具合によって、菓子の口当たりや風味、日持ちが大きく変わるため、和菓子を作る人も洋菓子を作る人も、糊化の仕組みを理解し、適切に調整することが求められます。例えば、もち米を使った和菓子の場合、糊化によって生まれる粘りや弾力が特徴となります。一方、洋菓子では、海綿状の菓子のふっくらとした口当たりや、焼き菓子の軽い食感を出すために、糊化を調整する技術が用いられます。糊化が不十分だと、澱粉が十分に糊状にならず、菓子がぱさついたり、硬くなったりする原因となります。逆に、糊化が進みすぎると、菓子がべたついたり、形が崩れやすくなったりする可能性があります。そのため、菓子作りにおいては、材料の調合、加熱時間、温度などを細かく管理し、適切な糊化を促すことが大切です。糊化は、菓子の出来栄えを大きく左右する、まさに魔法のような現象と言えるでしょう。