カラク

南米のベネズエラで育まれるカラク種は、稀少なカカオの品種として知られています。ベネズエラは古くから上質なカカオの産地であり、その中でもカラク種は特に優れた品質を誇り、格別の品とされています。その名は、ベネズエラの首都であるカラカスに由来すると伝えられています。カラク種は栽培が難しく、収穫量も限られているため、市場に出回る量は少なく、特別なチョコレートに使われることが多いのが特徴です。その魅力は、独特の風味にあります。木の実のような香ばしさと、豊かな甘みが特徴で、口に含むと優雅な香りが広がり、チョコレート愛好家を魅了します。苦味や酸味が穏やかで調和が取れているため、カカオ本来の風味を味わえます。近年、豆から板チョコレートを作る製法が人気を集めるにつれて、カラク種カカオの需要も高まっています。チョコレート職人たちは、カラク種カカオの個性的な風味を最大限に引き出すため、発酵方法や焙煎の度合いを調整し、至高のチョコレートを生み出そうとしています。カラク種カカオは、ベネズエラの自然と、カカオ生産者の情熱によって育まれた、まさに秘宝と呼ぶにふさわしい存在です。