
チョコレートの品質を左右する、フレーク法とは?
洋菓子作りで重要な工程の一つに、調温作業があります。これは、菓子の口当たりや見た目の美しさを左右するもので、特に油脂分の結晶を安定させるために行います。この作業を怠ると、表面に白い斑点が生じたり、口溶けが悪くなったりすることがあります。調温作業には様々な方法がありますが、その中でも比較的容易で確実なのが、今回ご紹介するかけら法です。これは、あらかじめ調温された菓子の素地を細かく刻み、溶かした素地に混ぜることで、全体の温度を調整し結晶を安定化させる方法です。安定した結晶構造を持つ素地を種として加えることで、溶けた素地の結晶構造がその種に倣い、全体が均一に仕上がります。特に少量のみを作りたい場合や、手早く作業を終えたい場合に適しています。正確な温度管理と丁寧な作業が、美味しい菓子を作るための鍵となります。