
バターミルクの魅力:洋菓子と和菓子への応用
バターミルクは、乳製品であるバターを作る過程で生まれる副産物です。牛乳や生クリームをかき混ぜてバターを製造する際、脂肪分が固まってバターとなり、その後に残る液体がバターミルクとして知られています。昔ながらの製法では、自然発酵させた生クリームからバターを作っていたため、バターミルクには豊富な乳酸菌が含まれ、独特の酸味が特徴でした。しかし、現代では低温殺菌された生クリームを使用することが一般的なため、自然な状態では昔ながらの風味はほとんどありません。そのため、現在市販されているバターミルクの多くは、意図的に乳酸菌を加えて発酵させるか、酸味を加えることで風味を調整しています。バターミルクは、脱脂乳と似た成分構成を持っていますが、わずかに乳脂肪分が多く、特有の風味とコクがあります。また、乳酸菌による発酵作用により、たんぱく質が分解され、消化しやすくなっている点も特徴です。風味と栄養価の高さから、洋菓子を中心に、パンケーキやスコーンなど、さまざまな料理やお菓子作りに活用されています。近年では、その特性が和菓子にも応用され始めており、新たな可能性を秘めた食材として注目を集めています。