
菓子作りの裏側:バリという名の小さな欠片
菓子作りの現場で使われる「バリ」とは、製造過程で生じる不要な部分のことです。例えば、羊羹を型から取り出した際にできる薄い縁や、最中の皮を成形する際のはみ出しなどが該当します。また、饅頭や大福などの生地の繋ぎ目にできる余分な部分もバリと呼ばれます。これらのバリは、見た目を損ねるだけでなく、食感にも影響するため、丁寧な処理が必要です。特に、贈り物や高級菓子においては、バリの有無が品質を左右すると言えます。菓子職人は、様々な工夫でバリの発生を抑え、美しい仕上がりを目指します。バリの処理方法は様々で、手作業や専用の器具を用いて丁寧に取り除きます。近年では、食品廃棄の問題から、バリを再利用する試みも行われています。例えば、乾燥させて粉末状にし、お菓子の材料として再利用したり、動物の飼料として活用したりする方法が考えられています。バリは、菓子製造の課題であると同時に、新たな可能性を秘めた存在と言えるでしょう。