
コンパウンドチョコとは?準チョコレートの魅力と特性
似て非なるもの、それが加工油脂甘味
加工油脂甘味とは、国内では準甘味として知られています。甘味という名がついていますが、一般的な甘味とは少し違う作り方をしています。一番の違いは、原料にカカオ脂の代わりに植物性油脂を使っている点です。カカオ脂はカカオ豆からとれる油脂で、甘味特有の風味や口どけを生み出す大切な要素ですが、加工油脂甘味では、もっと安価で扱いやすい植物性油脂を使うことで、作る費用を抑えることができます。植物性油脂の種類はたくさんあり、アブラヤシ油、ヤシ油、大豆油などが使われます。これらの油脂は、それぞれ溶ける温度や風味、食感が違うため、最終的な製品の特性に合わせて混ぜられます。準甘味という区分は、食品衛生法によるもので、甘味生地の中のカカオ分やカカオ脂の量によって分けられます。甘味、準甘味、甘味菓子など、細かく分けられており、加工油脂甘味はその中でも比較的安価で手軽に楽しめる甘味製品として位置づけられています。その手軽さから、お菓子作りや飾りつけなど、色々な用途で使われています。例えば、甘味ペンや上掛け甘味など、溶かしやすく、扱いやすい特性を生かした製品が多くあります。また、近年では、健康を意識する人が増えたため、植物性油脂の種類や配合を工夫し、より高品質で風味豊かな加工油脂甘味も開発されています。カカオマスやカカオ粉の配合を調整することで、甘味本来の風味に近づけたり、木の実や乾燥果物などの素材を加えて、価値を高めた製品も増えています。加工油脂甘味は、価格と品質のバランスがとれた、色々な要望に応えることができる甘味製品と言えるでしょう。