
製菓における練乳の役割と種類:甘味と保存性の秘密
練乳は、牛乳を濃縮して甘味を加えた乳製品で、お菓子の材料として幅広く用いられています。大きく分けて、乳脂肪分を残した濃厚なものと、脂肪分を取り除いてあっさりさせたもの、そして甘味を加えていないものの三種類があります。お菓子作りでは、主に甘味を加えた二種類が使われ、濃厚な風味を出したい場合は乳脂肪分を残したものを、軽やかな風味にしたい場合は脂肪分を取り除いたものを選ぶと良いでしょう。
例えば、どっしりとした焼き菓子や、濃厚な味わいの氷菓には乳脂肪分を残したものが適しています。一方、軽い食感の生地や、すっきりとした甘さの餡には脂肪分を取り除いたものが向いています。また、和菓子に練乳を使うことで、普段とは違う風味を出すことも可能です。白玉やぜんざいに添えたり、餡に混ぜ込んだりすることで、洋風の要素を取り入れた新しい和菓子が生まれます。練乳は、甘味と風味を加えるだけでなく、食感や見た目にも変化を与えることができる、お菓子作りの強い味方です。