素甘

素甘（すあま）という菓子の名をご存じでしょうか。多くの方には馴染みが薄いかもしれませんが、古くから日本で親しまれてきた伝統的な和菓子です。主な材料は、上新粉という米の粉と砂糖。これらを混ぜて丁寧に練り上げ、蒸して加熱します。軽く搗くことで、独特のもちもちとした食感が生まれるのです。地域によっては「しんこ餅」という名で呼ばれ、親しみやすい菓子として愛されています。 見た目もまた魅力の一つ。角のない三角形や棒状の形が多く、可愛らしい桃色や鮮やかな緑色が用いられ、目を楽しませてくれます。お正月など祝いの席で見かけることもありますが、普段のお茶請けとしても最適です。素朴ながらも上品な甘さと、もちもちとした食感が特徴で、一度味わうと忘れられないでしょう。素甘は、単なる菓子としてだけでなく、日本の食文化を伝える大切な存在と言えます。ぜひこの機会に、素甘の奥深い世界に触れてみてはいかがでしょうか。